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中島 邦久; 西岡 俊一郎; 鈴木 恵理子; 逢坂 正彦
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 8 Pages, 2019/05
軽水炉シビアアクシデント時、ステンレス鋼(SS304)に化学吸着したセシウム量を推定するために、セシウム化学吸着モデルが構築されている。しかし、既存の化学吸着モデルは、実験結果をうまく再現することができていない。本研究では、化学反応を伴う気液系の物質移動理論(浸透説)を用いて既存モデルを修正することで、気相中の水酸化セシウム濃度やSS304中のケイ素濃度の影響を考慮したモデルを構築した。その結果、既存モデルを用いた場合よりも、本研究で得られた修正モデルの方が、実験データをより正確に再現できることが分かった。
鈴木 恵理子; 高瀨 学; 中島 邦久; 西岡 俊一郎; 橋本 直幸*; 磯部 繁人*; 逢坂 正彦
Proceedings of International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research (FDR 2019) (Internet), 4 Pages, 2019/05
比較的低温域におけるCs化学吸着挙動に係る知見取得のため、873及び973Kにおけるステンレス鋼へのCs化学吸着試験を行い、Cs化学吸着生成物及び反応速度定数等を調査した。その結果、873Kではセシウムフェレートが、973Kではセシウムフェレート及びセシウムシリケートが生成した。また、873973Kにおける反応速度定数は、比較的高温域における反応速度定数とは異なる温度依存性を示すことが分かった。これらの結果から、低温域におけるCs化学吸着モデルを新たに構築する必要があることが示された。
鈴木 恵理子; 中島 邦久; 逢坂 正彦
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.165 - 167, 2018/11
軽水炉シビアアクシデント時に起こる原子炉構造材へのセシウム(Cs)化学吸着で生成する可能性があるCsFeSiOについて、その再蒸発挙動評価に資するため、高温での蒸発挙動の雰囲気依存性を熱重量・示差熱分析(TG-DTA)実験により評価した。その結果、還元性の高い水蒸気欠乏(Ar-5%H)雰囲気下では、水蒸気含有(Ar-5%H-5%HO)雰囲気よりも低温(約800C)にて重量減少が起こることが分かった。その原因として、Hとの化学反応によりCsFeSiOが分解しCs蒸気種が生成する可能性が示唆された。
逢坂 正彦; 中島 邦久; 三輪 周平; Di Lemma, F. G.*; 宮原 直哉; 鈴木 知史; 鈴木 恵理子; 岡根 哲夫; 小畠 雅明
Proceedings of 8th European Review Meeting on Severe Accident Research (ERMSAR 2017) (Internet), 11 Pages, 2017/05
原子力機構では核分裂生成物(FP)化学挙動解明に向けた基礎研究を実施している。本研究の目的は、軽水炉シビアアクシデント(SA)時の炉内各領域におけるFP化学データベースを構築し、それに基づきFP化学モデルを改良することである。研究の成果は福島第一原子力発電所(1F)廃炉及び軽水炉安全性向上に反映される。ホウ素及び熱水力条件がFP挙動に与える影響、セシウムの構造材への化学吸着挙動評価、FP化合物の熱力学/熱物性データベース構築、及びFP放出移行再現実験及び解析技術開発の4つの研究項目を設定して研究を進めている。本発表では、最近の研究成果と進捗を報告する。
吉越 章隆; 寺岡 有殿
Applied Surface Science, 190(1-4), p.60 - 65, 2002/05
被引用回数:10 パーセンタイル:47.94(Chemistry, Physical)放射光光電子分光法による「実時間」その場観察技術を開発し、その手法を用いて超音速酸素分子線照射下で起こるSi(001)表面の酸素化学吸着過程を調べたので上記国際会議にて報告する。超音速分子線は、反応分子の並進運動エネルギーが制御された分子線であるため、表面化学反応の動的過程を明らかにできるとともに、化学反応制御における新しいパラメータを探索することができる。本研究は、SPring-8の原研軟X線ビームライン(BL23SU)に設置した表面反応分析装置にて行った。BL23Uにて得られる高分解能放射光を用いた光電子分光法によって、初めて「実時間」で酸化状態を区別しながら、しかも並進運動エネルギーによる違いをその場観察できた。本研究の進展は、原子レベルで表面化学反応解析を可能とし、半導体微細加工あるいは量子効果デバイス開発に大きく貢献すると期待できる。
吉越 章隆; 寺岡 有殿
Surface Science, 482-485(Part.1), p.189 - 195, 2001/06
シリコン表面上への酸素吸着メカニズムに関する研究は、表面基礎科学としての興味ばかりでなく、半導体デバイス作製技術として多く行われてきた。理論計算の示すところでは、化学吸着過程におけるポテンシャルエネルギー障壁は、1.0eVe以上と言われている。しかし、分子線を用いたこのエネルギー領域におけるSi(001)表面上の酸素化学吸着のダイナミクスの研究は、ほとんど行われていない。並進運動エネルギーが3.0eV以下の領域で、酸素吸着に関するエネルギー障壁を実験的に明らかにした。すべての実験は、SPring-8に設置された表面反応分析装置で行われた。並進運動エネルギーが、1.0eVと2.6eVに化学吸着の閾値が見いだされた。この閾値前後の並進運動エネルギーで酸化された表面を放射光光電子分光で調べたところ、それぞれ異なる化学吸着状態をとることを明らかにした。
寺岡 有殿; 吉越 章隆
Atomic Collision Research in Japan, No.25, p.97 - 98, 1999/00
表面反応ダイナミクスの研究では、化学吸着、表面での原子組み換え反応、脱離に対して入射分子の並進エネルギーや振動エネルギーの役割に興味が持たれている。また応用の見地からは、分子の運動エネルギーや光子のエネルギーは表面反応を制御するための新しい方法を開発するキーとなりうる。大きな運動エネルギーを持った分子の照射によって新しい化学吸着状態が形成される可能性がある。その分析に光電子分光法は有効である。それゆえ、SPring-8のBL23SUに表面反応ダイナミクス研究用のエンドステーションを設置すべく設計した。この実験装置では超音波分子線と電子エネルギー分析器を同時に使用して表面反応を実時間かつその場で観察するのが目的である。本投稿では本実験装置の設計の概要について報告する。
杉原 陽一郎*; 向井 克之*; 二宮 一朗*
PNC TJ6357 97-001, 40 Pages, 1997/03
ダム廃水に含まれる微量のラジウムを対象として、高選択高性能ラジウム吸着剤の開発を行った。金属担持型の吸着剤数種を調整し、ラジウム吸着性能を比較した結果、従来のTi型吸着剤が最も優れていることが確認された。このためTi型吸着剤の詳細な製造条件の検討を実施した。吸着剤の母体としては、ポーラス型樹脂が廃水の処理速度の面でゲル型樹脂より優れていた。ポーラス型樹脂ベースのTi型吸着剤では、SV40の高流速条件下でも安定したラジウムの除去が可能で、破過容量も7500l/l-R以上であり、従来のゲル型と比べ3倍以上まで増加した。また、Ti型吸着剤を水熱処理することにより、吸着剤の酸安定性が著しく向上することを見出した。この結果、水熱処理した吸着剤の場合、脱離液として希塩酸とアリカリ土類金属塩の混合溶液を使用すると、Tiの溶出が1%以下になりラジウムを選択的に脱離することが可能となった。その他、ラジウムの吸着条件についても検討した結果、無機塩、pH及び通液速度の影響等が明らかとなった。
田中 知*; 長崎 晋也*
PNC TJ1602 96-003, 45 Pages, 1996/03
圧密ベントナイト(充填密度1.0g/cm31.8g/cm3)中のコロイド粒子の拡散挙動を、Through-diffusion法により観測した。用いたコロイド粒子はラテックス粒子と原子炉弥生で放射化させたEuを吸着させたベントナイトからの放出粒子である。ラテックス粒子は、その実効拡散係数から予測される時間では拡散が確認されなかった。Eu-粘土系コロイドにおいても、充填密度が小さい場合であっても拡散は確認されていない。コロイド粒子は圧密ベントナイト中を拡散できない可能性が強いことが示唆された。また、単分散金コロイド粒子の石英への吸着を検討し、低温領域では物理吸着が支配的であるが、温度の上昇につれて化学吸着が支配的になることが観測された。これらの界面現象を解明するために、光学的手法による実験の準備を行っている。
石川島播磨重工業*
PNC TJ1150 96-006, 72 Pages, 1996/03
硝酸塩等が含まれる廃棄物を地層処分した際に、ガス発生の原因となる可能性がある脱窒細菌の活動状況を評価するため必要となる、脱窒細菌の活性測定方法の検討を行い、測定が可能であることを確認した。微生物の影響を評価する指標の一つとなる微生物のベントナイト中の移行挙動の評価を行った。この結果、ケイ砂を80%と、非常に多く混合したベントナイトについては、圧密密度に関わらず微生物が移行していることが確認された。微生物の活動によるPu、Npの挙動に対する影響を評価するために必要な、Pu、Npの分析方法の検討及び試験方法の検討を行った。
not registered
PNC TJ1564 95-001, 171 Pages, 1995/03
TRU廃棄物処分では、地下水に対して可溶性で、長半減期核種のヨウ素129及び炭素14が性能評価上重要な核種である。そのためこれら核種を浸出しにくい固化体及び移行の遅延を期待できる緩衝材の開発を行なう必要がある。本研究では、固化体及び緩衝材を開発することを目的として調査及び実験検討を行い、以下のような成果を得た。(1)核種の閉じ込め性能の高い固化体及びそれらの製造方法の調査・検討1)高レベル廃棄物で検討されている金属やセラミックのオーバーパックをTRU廃棄物にも適用することは可能である。高レベル廃棄物に較べ熱や放射線の影響は軽減される。2)TRU廃棄物の固化体の研究はコンクリートに関するものが最も多い。3)ヨウ素の閉じ込め性能の高い固化体には、低温でガラス化できるLPD法やゾル・ゲル法、直接AgIをガラス化する超イオン伝導ガラスなどが示唆された。4)14Cの閉じ込めには、炭化物系セラミックス(SiC)の合成が非常に安定な固化体を形成しうることが示唆された。(2)処分環境下(還元雰囲気)での天然鉱物や無機イオン交換体への吸着実験1)鉱物a.Serpentine、b.Chrisotileを含むSerpentine、c.Chrisotile及び酸化物試料としてd.酸化マグネシウムとe.水酸化ニッケルについて還元雰囲気下でヨウ素の吸着実験を行った。その結果、還元雰囲気下でも吸着することが確認された。2)ZPCはいずれもpH=10以上の高い値を示した。3)緩衝材粘土中の14Cの拡散速度はIやTcに較べて遅い。原因は14Cの化学形態である。4)カルサイトへの14Cの同位体交換は、HCO3-の吸着とカルサイトの再結晶反応があった。(3)拡散遅延が期待できる緩衝材の調査・検討1)緩衝材中の拡散を遅延する方法には、不溶性沈澱を作る方法がある。2)無機イオン交換体の添加により、拡散を遅延させる方法もある。3)高圧密ベントナイト中ではイオン排斥によりヨウ素の拡散は遅延される。4)有機物を含む粘土は含まない粘土に較べて拡散速度が極端に低下しすることから、有機物とヨウ素のなんらかの相互作用が考えられている。(4)ヨウ素等のハロゲン元素胚胎地層の調査・検討1)茂原のヨウ素胚胎地層は、海成起源物質の死骸が沈澱堆積してできたものである。2)ヨウ素が拡散して消失しなかった原因は、地層構造や泥岩層の
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PNC TJ1281 95-009, 168 Pages, 1995/03
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、放射性核種の収着メカニズムを解明することは、地層処分の性能評価及び人工バリア技術の開発にとって極めて重要である。平成4、5年度の同件名の研究では、人工バリア材料への放射性核種の収着メカニズム解明のステップとして、-FeO(OH)/Snの収着試験、-FeO(OH)へ収着したSnの抽出試験、Snの溶解度試験を行った。その結果から溶解度試験において、より詳細に溶解平衡を確認し、信頼性の高い熱力学データを取得する必要性が抽出された。さらに新たなステップとして、ベントナイト中での支配的な収着メカニズムの推定が必要である。ベントナイトへの収着挙動については、併せて拡散試験を行い、普遍性に関する知見を得ることとした。したがって本研究は、重要核種であるSnについて以下の作業を実施し、基礎的なデータを取得したものであり、今後その発展が期待できるものである。(1)Snの液中支配化学種の推定及び熱力学データの取得(2)ベントナイト、純水モンモリロナイト、-FeO(OH)へのSn分配係数の取得(3)ベントナイト中のSnの支配的収着メカニズムの推定(4)圧密ベントナイト中のSnの見かけ拡散係数の取得
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PNC TJ1602 94-003, 53 Pages, 1994/03
高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価を実施するためには、地層中における核種移行挙動を解明する必要がある。近年、核種の移行挙動に及ぼすコロイド形成形成の影響の重要性が指摘されるようになってきた。しかし、コロイドを含めたイオン-コロイド-固相間での相互作用を考慮した核種移行解析の研究例はほとんどない。そこで、亀裂媒体中での核種移行について、イオン-コロイド-固相の3相を考慮にいれた移行解析を実施し、核種移行に重要な影響を及ぼす因子の抽出整理をおこなった。その結果、コロイドのFiltration効果とともに、核種のコロイドへの吸着量が重要な因子であることが明かとなった。Simple shear流れ場中でのコロイド粒子の拡散について、壁の効果ならびに壁とコロイド粒子が同じ符号に帯電していることによる効果を解析した。壁の存在により、コロイド粒子の拡散が抑制される一方、帯電を考慮した場合には電気2重層ポテンシャルによる効果で拡散が促進されることがわかった。
吉田 浩; 小西 哲之; 竹下 英文; 倉沢 利昌; 渡辺 斉; 成瀬 雄二
Journal of Nuclear Materials, 122-123, P. 934, 1984/00
核融合炉のトリチウム増殖材として、LiO,LiAlO,LiSiO,LiSiOなどセラミックス系のリチウム化合物が候補に上がっている。酸化リチウムは、リチウム密度、熱伝導度、結晶構造の安定性、水素溶解度などの面で他物質に優れている。しかし、LiOは水蒸気との反応性が高くLiO(s)+HO(g)2LiOH(s,g)LiO(s)+HO(g)のような反応を起こす。固相LiOHの生成はトリチウムインベントリーの増加をもたらし、気相LiOHの生成はLiOの質量移行を起こす。本研究ではLiOペレット充填層に水蒸気(0.1~14000uppm)を含むヘリウムを流通させた場合のペレットの水分吸着特性を調べたものである。この実験により、LiOにおけるトリチウムインベントリーは吸着インベントリーが支配的となること、吸着等温線はFreundlich型であること、微分吸着熱解析結果より吸着は化学吸着に基づくものであること、などが明らかになった。
中島 幹雄; 立川 圓造; 佐伯 正克; 荒殿 保幸
Journal of Inorganic and Nuclear Chemistry, 43(2), p.369 - 373, 1981/00
被引用回数:8 パーセンタイル:37.91(Chemistry, Inorganic & Nuclear)100Cから600Cまでの各温度で前処理したシリカゲルと未処理シリカゲルのカラムを用い、HTOをpulse-loadingした時のトリチウムの捕集機構を調べた。未処理および300C以下で処理したシリカゲルでは、HTO捕集後の加熱により、大部分のトリチウムが化学吸着水として放出される。これはH/T同位体交換反応が重要な役割を果している事を示す。400C以上の前処理シリカゲルに於いては、同位体交換反応とともに、OH基脱離表面(siloxyl group)のrehydrationが重要である。600C以下で脱離した表面のOH基は、再び水を吸着することによって、最終的には完全にrehydrationされる。
福田 健; 大森 俊造
日本原子力学会誌, 17(4), p.177 - 185, 1975/04
セラミックス材料への核分裂ヨウ素の化学吸着を利用して、その娘核種のキセノンを親核種から高温で分離する、新しい、乾式の分離法について研究した。種々な材料(アルミナ、マグネシア、酸化カルシウム、二酸化ウラン、黒鉛、ステンレス鋼(type304)および銀)について、吸着されたヨウ素が壊変して生成するキセノンの離脱挙動を調べ、最高の離脱率を示したアルミナをヨウ素吸着材とする分離装置を製作し、これによってIからXeおよびXeをその生成直後に分離した。その場合の分離収率および生成キセノンの離脱所要時間について検討し、共に満足すべきものであることを確認した。Iの分岐比とXeの半減期を測定した。その結果、Iの、Xeへの分岐比=15.00.8%、Xeの半減期=15.290.05minの値を得た。
福田 健; 柴 是行; 半田 宗男
JAERI-M 5847, 13 Pages, 1974/09
ガス冷却炉インタナルトラップ材料開発の立場から、13種のセラミックス材料のヨウ素捕集能力を、温度こう配をもつ沈着管を用いるサーモクロマトグラフによって調べた。ヨウ素源には軽照射したUO・黒鉛混合粉末から高温で放出される核分裂ヨウ素(I)を、そのキャリアガスには精製ヘリウムを用いた。核分裂ヨウ素の沈着温度は、充てん材による差異の他に、同一充てん材においてもその脱ガス処理によって差異を生ずることが分った。良く脱ガス処理したマグネシア、アルミナおよび酸化力ルシウムが1000C付近で核分裂ヨウ素を沈着させ得ることが分った。核分裂ヨウ素の沈着機構は、化学吸着であると考えられる。沈着温度の時間依存性から吸着熱の大きさを推定する簡易方法を考案した。上記三種のセラミックス材料への推定吸着熱は50kcal/mol以上であった。
福田 健; 半田 宗男; 柴 是行
JAERI-M 5846, 10 Pages, 1974/09
軽照射したUO粉末およびUO・黒鉛混合粉末から高温で不活性ふん囲気中に放出される核分裂生成ヨウ素の化学形は、従来、サーモクロマトグラフ実験における沈着温度が元素状ヨウ素の場合と異なって高いこと、および合成したUIの沈着温度と一致することを主な根拠としてUIであると推定されてきた。しかし、これらの実験に用いられた元素状ヨウ素およびUIは核分裂生成ヨウ素より数桁多い量のものであった。本実験において、元素状ヨウ素の沈着温度はその量的依存性が著しく、微小量になると(おそらくは化学吸着が原因で)高くなる傾向があることを見出した。そして、当の核分裂ヨウ素の沈着温度と、それと同等量の元素状ヨウ素の沈着温度との比較から、その化学形はUIでなく、原子状と考えるのが妥当であることが判明した。
山下 真一郎; 三輪 周平; 逢坂 正彦; 永瀬 文久
no journal, ,
ステンレス鋼(SS)表面へのセシウム(Cs)化学吸着プロセスについて、既往研究のレビューを行ってCs化学吸着プロセスのモデルを仮定し、化学平衡計算によりモデルの妥当性確認及びCs化学吸着に及ぼすホウ素(B)の影響を検討した。検討では実機使用によるSS表面状態の変化を考慮し、実機使用後のSS(実機材)と使用前のSS(参照材)の2種類を対象とした。化学平衡計算の結果、表面が二層化している実機材では、Csは外層成分とは化学反応を生じず、内層中でSSの不純物成分であるシリコン(Si)と反応しCsSiOを形成することが予測された。また、CsSiOの形成はホウ素(B)が含まれる環境でもほとんど影響を受けない可能性が示された。一方、参照材では、SS表面のCrO被膜がCsと反応してCs-Cr-O相が形成し、既往研究の実験結果とも一致することを確認した。加えて、Bが含まれる環境ではその形成が抑制される可能性も示唆された。
山下 真一郎; 三輪 周平; 逢坂 正彦; 永瀬 文久
no journal, ,
シビアアクシデント時におけるセシウム(Cs)の構造材料への化学吸着挙動を解明するため、高温でCs吸着させたステンレス鋼の水等への浸漬試験から吸着Csの溶出挙動を評価した。クエン酸を用いた場合には水よりもCs溶出率が高いこと、化学吸着割合が高い場合にはCsとSiの溶出量が高い傾向にあること等が分かった。